なぜ今、僕がWantedlyを介護業界に浸透させるのか【NOBLOG】

「どの業界を攻めれば良いのか」

僕が「共感の採用媒体」であるWantedlyの運用コンサルを事業にしようと考えてから、まず初めにぶつかった問題です。

言うまでもなく、ターゲットとする業界の選定は大切でしょう。
弊社はSES事業をやっていますし、同業の企業様に対して、Wantedlyでの成果(月250応募)を数字で出せば、かなりのインパクトがあります。他社で成功例のあるITや飲食であれば、成果を引っ張ってきて、具体的な数値を提示できます。不動産や保険代理店であっても、セールス採用の成功例を提示できれば十分な説得材料となるでしょう。

不動産・保険代理店・飲食・IT・SES——— 架電のターゲットとする業種を二転三転しましたが、現在は介護に落ち着きました。

なぜ、介護業界なのか?」

端的には、Wantedlyと介護業界における採用課題との親和性が高く、採用課題の解決につながると考えたからです。
あくまで私は外部の人間であり、介護業界で実際に働く皆様のリアルな苦労や感情を知りません。なので、データのみからのアプローチとなってしまいます。その点で失礼があるかもしれませんが、ご容赦くださいますと幸いです。

まずは介護職員の年齢分布を見てください。以下の資料は厚生労働省の統計(H29発表)からです。

さて、施設介護職員の男女比は1:3、男性職員1人に対して、女性職員が3人存在します。男性職員の主な年齢層は20~30代に集中しており、ここが6割をしめています。不思議なのは40代後半から男性職員数が激減していることです。ここは介護領域におけるキャリアパスの不明瞭さに伴い、転職する人材が多いのものと予測しています。一方で女性職員は各年齢層に幅広く存在し、男性に比べて年齢層のピークが15年ほど、後ろにずれています。

介護の人材不足を解消するためには入職者の裾野を広げなくてはなりません。男性職員数の割合の増加がそのひとつのキーとなるのではないでしょうか。Wantedlyは男女比を公開しておりませんが、ユーザー特性を鑑みると、おそらくは男性割合が多いと考えられます。登録者年齢層は、男性介護職員数がピークとなる20~30代が中心です。この意味において、Wantedlyは介護の人材市場ニーズに合致した媒体であるといえます。

次に重要となるのは入職理由です。入職先を決める際の応募者の思考ロジックは、果たしてWantedlyに合致しているでしょうか。

上記が介護福祉士の入職者が法人・事業所の選択をした際の意思決定理由です。複数選択可のアンケートですので、就業場所や待遇等のマスト要件の割合は必然的に高くなります。その点を差し引いてこの統計を見ていきましょう。

まず、目につくのは「やりたい職種・仕事内容」であることが2番目の入職理由となる事です。介護福祉士の資格所有者へのアンケートであるため、当然にも思えますが、多くの求職者が「介護という職にコミット」して仕事を探していることが読み取れます。次に目につくのは「職場の雰囲気が良い」という理由です。賃金水準や福利厚生よりも上位の要素となっており、応募者から企業の内面が重要視されていることが分かります。同様に「事業所の理念や方針に共感した」の8%の存在も軽視できません。

キャリアの透明性という観点で言えば、「正規職員として働ける(可能性がある)」「法人の安定性・将来性」も重視されています。Wantedlyでは、フィード投稿を活用しリアルなキャリアパスを求職者に示すことで、この問題を解決できます。

そして入職理由以上に大事になるのが退職理由です。穴の開いた桶では水を貯めることはできません。

上記が介護福祉士の退職理由です。心身の不調・理念への不満・人間関係の問題が、待遇の問題よりも上位に来ていることが分かります。実際の就業環境においては、法人の内面が外面よりも明確に重要視されているということです。Wantedlyであれば、求人と求職者の間にある内面のギャップを小さくし、上記グラフ内の25%の人材の流出を抑えることが出来るのではないでしょうか。

介護福祉士の登録者数に対して、現場で働く従事者の割合は約55%です。ビジョンの共感によって想いを再燃させることが、残りの45%へのひとつのアプローチになるかと予測されます。

それでは、どのように人材マーケットを育てていけば良いのでしょう。

こちらも厚生労働省がH30に公開していた資料です。現在の介護領域は左の団子型の人材マーケットが主となっています。これを山型の人材マーケットに変革し、市場を活発化させるためには「①裾野を広げる②キャリアパスを示す③専門性を高めて職を分化する」という3つの施策が必要になると考えられます。記事を書く際には、法人のカルチャーやバリュー、働く人の姿や想いを示すだけでなく、ダイバーシティや解像度の高い将来のビジョンを示すことが重要となるでしょう。

介護領域にWantedlyを浸透することで予測される未来とは?

介護領域に関わらず、特定領域の人材市場がフェイズシフトする際の流れは以下の通りです。
①人材獲得への欲求が高まる

②リクルートメントマーケティングが必要となる

③多面的に法人が表現され、内面が透明化される

④法人内面の成長が必要となる

⑤社員の幸福度が上がり、離職率が低下する

⑥人材獲得への欲求が充足される

この過程で、実際にはもっと色々なことが起こっています。

法人には、外部に発信したい理想の姿があり、実情とのギャップを埋める方向にベクトルが向きます。実情が変化すれば、イキイキしたメンバーにスポットライトを当てることが可能になります。メンバー全員にスポットライトが当たる状態になれば、その頃には人を大切にする企業へと成長しており、働く人の幸福度も上昇しているでしょう。そして、働く人の幸福度が上昇すれば、サービスの質も上がります。

ほんのごくごく一部であることを前提として、昨今は介護施設での虐待がメディアで取り沙汰される例もあります。これは介護施設というやや閉鎖的な環境によって、職員間に特殊な倫理観が醸成された結果であると私は考えています。イジメ問題にも似ていますが、普段の環境で同じような罪を犯す人間は殆ど存在しません。

人は自分の幸せの範囲で、他人にも優しくしたくなる生物です。Wantedlyの浸透は社員の幸福度を高め、こういった重大な問題の解消にも、多少なりとつながってくるはずです。

そして、この流れは連鎖的に波及します。

1つの企業の本質的なブランディング施策を打ち、人材獲得欲求が満たされれば、施策をとっていない企業との採用難易度の格差は、無視できないレベルにまで大きくなります。そして、旧時代的な採用活動を続けている企業は、全体としての変革を余儀なくされます。

我々が断続的にアプローチを続けていれば、Wantedlyが一定割合の企業に浸透した段階で、市場にフェイズシフトが起こるはずです。これはおそらく、今よりも少しだけ良い未来へと繋がっています。

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